日本三霊山
諸説ありますが、一般的には、「日本三霊山」といえば、富士山・立山・白山を示すことです。山頂部それぞれ神社があり、参拝した後、御朱印もいただけます。私は2019年8月7日に富士山を登頂した時、山頂の富士山本宮浅間大社奥宮と久須志神社を参拝し御朱印をいただきました。同年の9月16日に立山を登頂して山頂の雄山神社を参拝し御朱印もいただきました。残った白山ですが、いろいろあってなかなか行かなかった。そして今年、ようやく白山を登ることが決めました。私にとって、満願の旅でもあります。
各山頂神社は基本夏の登山シーズン中に期間限定の開設になります。開設期間は各神社のホームページで確認できます。
白山(はくさん)は、日本の北陸地方、白山国立公園内の石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる標高2,702mの活火山である。富士山、立山とともに日本三霊山の一つである。日本百名山、新日本百名山、花の百名山および新・花の百名山に選定されている。最高点の御前峰(ごぜんがみね)には、一等三角点と白山比咩神社奥宮がある。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
白山の登山道はよく整備されていて、比較的に登りやすいと言えますが、今回の登山、私にこんなに試練が与えられるなんて、出発前に1ミリも思えなかった。
登山計画
1日目:市ノ瀬 ~ 別山 ~ 南竜山荘
2日目:南竜山荘 ~ 御前峰 ~ 別当出合
1日1往復運行日
コロナ禍の影響もありますが、私はなかなか白山を登れなかったもう一つシンプルな理由は、単純に住所から遠くて、登山口までの移動は結構時間がかかります。なので今回の登山は8月9日に松任で前泊しました。
8月10日、この日は1日1往復運行日。朝5時別当出合行きの1便のみ、そしてシャトルバスは運行しません。バス運転手さんが人数を数えた結果、乗客は18名。これを事前に予想したのか、運行バスは大型観光バスではなく、マイクロバスでした。このバスは当然トランクがなく、皆さん登山ザックを車内に持ち込んで、車内は窮屈でした。私はちょうど通路側に座っていたので、何とかザックが通路に置くことができました。
そしてバスは定刻通り市ノ瀬ビジターセンターに到着。市ノ瀬に下車したのは、私一人のみでした。
強風
石川県白山市白峰地区、夏の「白峰まつり」の時期には町中に提灯が飾られます。家に帰ってネットで調べたら、こういう情報が出ました。
市ノ瀬は静かに感じましたが、何故か途中の白峰、町中に飾られた提灯がすごく揺れました。出発前天気予報を確認する時、この日白山山頂(標高2,702m)の風速は秒速20mに近いの予報でした。別山の標高は2,399m、山頂より風が弱く、何とかなるでしょうと、そういう甘い考えでした。
市ノ瀬から別山山頂までは標高差1,570mの登り。長い樹林帯の中に座れる休憩ポイントがなく、こういう時は折り畳み椅子があればすごく便利です。2時間以上登り続けてようやく一人下山中の登山者と出会いました。風の状況を聞きたいですが、向こうは急ぎのようで結局聞かなかった。
見上げると、空が青くて澄んでいる。だが、凄まじい風の音も聞こえる。
二人目下山中の登山者と遭遇した時、風の状況を聞くと、「稜線を出ると風が強くて引き返しました」と、絶望的な答えがもらえました。そして三人目、同じ回答でした。
私もすぐ引き返すべきと、心の中にわかっていますが、やはりここまで来ると、どうしても自分自身で状況を確認したいです。そして樹林帯を抜けて10メートルぐらい歩いて、風が強いですがこのぐらいならまだいけると思うその時、突如立てられないほどの強風が吹いて思わず登山道に座り込んだ。更に追い打ちに帽子が風で飛ばされてしまった。
この一瞬すごく恐怖を感じた。もうどうしようもない。風がちょっと収まっていた隙間に樹林帯を戻って、そのまま市ノ瀬を戻りました。
途中三人の登山者と会った。風の状況を伝えましたが、誰でもひき返しなかった。多分さっき私の考えと同じ、ここまで来たら自分で確認しないと、軽易に諦めたくないですね。
諦めるか
市ノ瀬に戻った時は12時半頃。すぐ別当出合に行ければまだ17時前に南竜山荘に到着できる。ただこの日、シャトルバスが運行していない。
絶体絶命のピンチ。もう諦めるしかないでしょうか。
市ノ瀬ビジターセンターの中に休憩しながらいくつの計画を立て直した。まずビジターセンターのスタッフさんに地元のタクシー会社の電話をもらって一応電話しました。結果はやはりだめだった。市ノ瀬はすでに山の中、市街地から来ると結構時間がかかります。その中に一つのタクシー会社は18,000円を支払うなら送りますって言われて、これは勿論無理です。Aプランは失敗だった。
市ノ瀬は一つの旅館(永井旅館)があります。この日は平日ですし、泊まれる可能性があります。諦めモードで旅館に確認する前に、ビジターセンターのスタッフさんに別当出合に行く手段はもうないですかと聞いた結果、スタッフさんが「私が車で送っていいよ」を返事が来てびっくりしました。
奇跡が起こした。本当に感謝感謝です。
南竜山荘
ビジターセンターのスタッフさんのご厚意で、13時半ごろ、私が別当出合に居ました。
予約の南竜山荘に電話して今日ちょっと遅れると伝えたいですが、この時間南竜山荘予約センターは昼休み中。このまま登ると途中携帯は圏外になる恐れがあり、そして私自身も午前中の登山で結構疲れてもっと休憩したいので、一旦別当出合で待機しました。下山した登山者に山上の状況を聞くと、山頂へ行けなかったが、室堂まで行きましたようです。南竜山荘の標高は室堂より低いのでちょっと安心しました。
14時過ぎ、南竜山荘予約センターに今日到着が遅れるって電話で伝えてから、登山を再開しました。
足が上がらない。午前中は千メートル以上に登って、そして下山はちょっとハイスピードで下りました。そのせいか、行程は半分過ぎる時、膝の痛みを感じ始めた。
17時半頃、ようやく南竜山荘に到着。こういうボロボロの状態で明日重い荷物を背負って、2日目の計画通りで行くなら結構厳しいと感じ、下手したら下山できないかもしれないと思い、南竜山荘に明日もう一泊をお願いした。
結局この日の累計登りは1,917m、下りは1,100m、私にとって、過酷な1日でした。
➡ 白山登山、試練を乗り越え、満願の旅 ②
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